渡辺謙さん、米ミュージカル「王様と私」主演
ニューヨークのリンカーンセンターで本公演始まる
俳優の渡辺謙さんが主演を務めるブロードウェーミュージカル「王様と私」の本公演が16日、米ニューヨークのリンカーンセンターで始まった。トニー賞の受賞も期待される中、ミュージカルは初めての渡辺さんが「55歳にして最大のチャレンジ」に臨んでいる。
19世紀のバンコクが舞台。渡辺さん演じるシャム国王が、英国人女性との交流を通じて、悩みながらも近代化に向き合っていく姿が描かれる。
古典作品の19年ぶりのリバイバル公演とあって注目度が高く、初日のチケットは完売。舞台を観賞したパトリシア・パターソンさんは「女性蔑視や強国の支配など、考えさせられる内容だった」と語り、渡辺さんを「正真正銘の王様だった」と評価した。
米紙ニューヨーク・タイムズ(電子版)は、序盤に登場する精巧な船の演出や、主演以外の人物らの個性が丁寧に表現されている点が印象的だったと指摘。「大掛かりな仕掛けと繊細さのバランスの取り方が素晴らしい」と論評した。(ニューヨーク時事)