信仰打ち明けから150年、大浦天主堂で記念ミサ


法王特使の枢機卿や当時の信者の子孫ら300人が参列

信仰打ち明けから150年、大浦天主堂で記念ミサ

禁教令下の1865年、長崎のカトリック信者が神父に信仰を打ち明けてから150年を記念したミサ=17日午後、長崎市の大浦天主堂

 江戸幕府の禁教令の下、ひそかに信仰を続けていた長崎のカトリック信者らが、フランス人神父に信仰を打ち明けた日から150年となったのを記念するミサが17日、大浦天主堂(長崎市)で行われた。

 カトリック長崎大司教区などによると、1865年3月17日、信者十数人が建築直後の大浦天主堂にプチジャン神父を訪ね、「私どもはあなた様と同じ心です」と告白。神父は約250年間にわたる禁教下での信者の存在に驚き、フランスの上司に手紙で報告したという。

 記念ミサには、ローマ法王特使の枢機卿のほか、当時の信者の子孫ら計約300人が参列。「不屈の精神で歩みを続け、信仰の宝を次の世代に伝えてきた」と法王の祝福のメッセージが読み上げられた。打ち明けた信者の一人だった森内てるさんのやしゃご松尾勝さん(70)は「よくぞ信仰を守り告白してくれたと感謝し、お祈りしたい」と話した。