防災意識高めて、震災と復興をパビリオンで体感
国連世界防災会議、仙台で開幕
仙台市で14日から18日までの日程で開かれている国連世界防災会議では、東日本大震災で得た教訓を発信して一人ひとりに防災に対する意識を高めてもらおうと、市内各所で多彩なサイドイベントが開かれている。同市青葉区のせんだいメディアテークに開設された「東北防災・復興パビリオン」もその一つで、震災や復興の状況を体感してもらう狙いがある。
パビリオンでは、来場者がタブレット端末を操作すれば、壁面に東日本大震災の市町村ごとの犠牲者数などの被害状況が映し出される。目で見て震災を体感できる仕組みだ。
また、青森、岩手、宮城、福島4県と仙台市がそれぞれブースを設置。宮城県のブースでは津波で流され、がれきの中から見つかった時計や教科書など「被災物」の実物を展示し、来場者に震災の影響や、今後の地域再生に思いをはせてもらえるよう工夫している。
同会議の仙台開催実行委員会事務局の集計によれば、パビリオンを含め、各種シンポジウムやセミナーなどサイドイベントに訪れた人の延べ人数は、14、15両日で約9万8000人。会期中で4万人という当初の目標を大きく上回った。パビリオンは18日まで。