コンビニ再編に拍車、生き残り懸け規模拡大
ファミリーマートとユニーグループが経営統合へ協議
コンビニエンスストア3位のファミリーマートと、同4位のサークルKサンクスを傘下に持つユニーグループ・ホールディングスが、経営統合に向けた協議に入った。コンビニのブランドの一本化などを検討する見通しだ。コンビニ各社は、競争が激化する中で生き残るため、規模の拡大による収益力向上を目指している。特色ある品ぞろえの実現や、物流コストの削減などを目的とした再編が当面、続くと予想される。
コンビニ業界では、消費税率が引き上げられた昨年4月以降、既存店売上高の前年割れが続いている。各社ごとに見ると、プラスを維持しているのは最大手セブン-イレブン・ジャパンだけ。2位のローソン以下は厳しい環境に置かれている。
店舗の1日当たりの平均売上高(2014年2月期)は、セブンの66万4000円に対し、ファミリーマートは52万1000円、サークルKサンクスは45万1000円と差が付いている。セブンの「独り勝ち」が実態だ。
セブンを追う各社のうち、ファミリーマートは10年にエーエム・ピーエム・ジャパンを吸収。サークルKサンクスも04年にサークルKとサンクスの運営会社が統合して誕生した。ほかにも2位のローソンが昨年、ポプラに5%出資して関係を築いている。
一定以上の規模を持たないコンビニは、食品・日用品メーカーなどへの影響力を高めて他社と差別化した商品を店頭に並べることが難しい。野村証券の正田雅史マネージング・ディレクターは「再編で店舗の密度を高め、商品を改善する方向は正しい」と指摘しており、各社の経営陣は合従連衡の可能性を視野に戦略を練ることになりそうだ。