NASA、探査機ドーンが準惑星ケレスに到着
周回軌道に入る、1年4カ月間ケレスを詳細に観測
米航空宇宙局(NASA)は6日、探査機ドーンが準惑星ケレス(セレス)を周回する軌道に入ったと発表した。ケレスは火星と木星の間にある小惑星帯で最も大きな天体で、2006年の国際天文学連合(IAU)総会で冥王星が惑星から除外された際、一緒に新たな分類の準惑星に位置付けられた。探査機が準惑星の周回軌道に入って観測するのは初めて。
ケレスは直径平均950キロで、自転周期は約9時間。地下には氷が多いと考えられている。ドーンは07年に打ち上げられ、11~12年には同じ小惑星帯にある岩石質の小惑星ベスタ(直径平均525キロ)に接近して観測した。ドーンは今後、1年4カ月にわたってケレスを詳細に観測する予定。
ケレスやベスタは巨大な木星の重力の影響で惑星に成長し損ねたと考えられ、観測成果は約45億年前に太陽系が形成された過程の解明に役立つという。
NASAジェット推進研究所(カリフォルニア州)の管制室に届いた通信データでは、ドーンは日本時間6日午後9時39分、ケレスの周回軌道に入った。ドーンから送信されて来た最新のケレスの写真は1日に撮影されたもので、三日月のように見えている。