豪研究チーム、「ドローン」でコアラ探し


絶滅が危ぶまれるコアラの生息実態の解明に活用へ

豪研究チーム、「ドローン」でコアラ探し

コアラを探し出す無人機を持つオーストラリア・クイーンズランド工科大のゴンザレス博士=2014年9月撮影(エリカ・フィッシュ氏提供・時事)

 オーストラリアのクイーンズランド工科大学の研究チームは26日、小型無人機(ドローン)を使って野生コアラを探し出す技術を開発したと発表した。絶滅も危ぶまれるコアラの生息数をより正確に把握できると期待されている。

 開発した無人機は、体温を手掛かりに森に潜む動物を探索。赤外線画像に写った動物を顔認証機能で調べ、コアラを割り出す。ユーカリの葉に隠れたコアラも見つかるため、「発見率が(目視より)格段に高まった」(フェリペ・ゴンザレス博士)という。無人機なら奥深い森も探索可能だ。

 豪州には18世紀末には推定100万頭に上るコアラが生息していた。入植者による毛皮目当ての乱獲や都市開発に伴う森の消失で、4万5000頭に激減したとの推計もある。正確な生息数把握が進めば、より効果的な保護策が実施できる。(シドニー時事)