「ラストニンジャ」の川上仁一氏が術指南


三重大学社会連携特任教授がロンドンで甲賀流を実演

「ラストニンジャ」の川上仁一氏が術指南

17日、ロンドンの国際交流基金日本文化センターで開かれたイベントで、忍者刀の使い方を説明する川上仁一・三重大社会連携特任教授(左)(時事)

 甲賀流忍術を継承する「ラストニンジャ」として知られる川上仁一・三重大学社会連携特任教授が17日、英ロンドンで忍術の実演を行い、多くの忍者ファンが映画や漫画の世界と異なる「本物の忍術」の一端に触れた。

 英国でも人気漫画「NARUTO-ナルト-」などの影響で忍者への関心は高い。三重大学と国際交流基金ロンドン日本文化センターが共催した今回のイベントは、140人の定員に280人が申し込む盛況となった。

 イベントではまず、忍者を学術的に研究する山田雄司三重大教授(日本史)が、日本や海外での忍者のイメージの変遷などについて解説。続いて川上教授が、忍者の基本的な体の動きや武器の使い方などを実演した。

 会場からは「ニンジャとサムライが戦えば、どちらが勝つのか」などの質問が相次いだ。両教授とも、武術面が強調される海外での理解とは異なり「情報収集などで戦いをせずに済むようにするのが忍術の目的」と強調した。

 参加したシェグン・オイエバンジョさん(16)は「ナルトとは違うが、川上先生の術はパワフルでないように見えて、実はパワフル。そこに感銘を受けた」と話していた。(ロンドン時事)