日立製作所は今月から管理職を対象に賃金制度…


 日立製作所は今月から管理職を対象に賃金制度を改める。年功序列的な要素を廃止し、担当職務と期待される成果を全面的に反映した仕組みだ。

 今、海外の優秀な人材は各国企業間で取り合いになっている。欧米の大手と同じような処遇体系にし、優秀な人材を確保することが狙いという。武田薬品工業や旭硝子などではすでに同様の見直しを行っている。

 さて、本題は大相撲。週明けの電車の中で老人2人の話し声が聞こえてきた。「ザンバラ髪はいいねぇ」「横綱を目指して入ってきたんだって」「その通りになっているところがすごいねぇ」。片方の人はすごい、すごいの連発で惚(ほ)れきっている。

 もちろん、大相撲秋場所で新入幕ながら13勝2敗の成績を上げたモンゴル出身の21歳、逸ノ城関のこと。横綱1人と大関2人を破り、あわや100年ぶりの新入幕優勝かと思わせた。昨場所まで無名の力士が大相撲人気を支える一人となろうとしている。

 このほか、今場所は白鵬の31回目の優勝、旭天鵬40歳の勝ち越しなど話題が多かった。外国人力士の活躍が相撲界の活性化につながっているのは確かだ。

 相撲界のここ20年余りの推移を見れば、先の大企業の人材確保のための改革は、同様の発展のための一里塚と言うべきか。国技の国際化の実を上げるのに、あとは日本人力士がいかに奮起するかだが、企業組織においても同じことが言えそうだ。