「ロボット革命実現会議」の初会合を開く


政府、市場拡大へ年内に具体策を官民で検討

「ロボット革命実現会議」の初会合を開く

第1回ロボット革命実現会議で、災害現場の撮影などに使う遠隔操作の無人ヘリのデモンストレーションを見る安倍晋三首相(前列中央)=11日午前、首相官邸

 政府は11日午前、ロボット技術の活用分野を広げるための具体策を官民で検討する「ロボット革命実現会議」(座長・野間口有三菱電機相談役)の初会合を首相官邸で開いた。自動車など製造業の工場だけでなく、旅館・ホテルや配送などのサービス業、医療・介護の現場にもロボットを普及させることで、日本経済再生の起爆剤にしたい考えだ。

 安倍晋三首相は会議で、日本経済が抱える課題について「単純、過酷な作業を人手に頼る状況が続き、人材確保や生産性向上の妨げとなっている」と改めて指摘。「現場のニーズに合ったロボットの投入が大きな切り札となる」と強調した。

 政府は6月に閣議決定した改定成長戦略で、ロボット関連市場について、2020年までに製造業で現在の2倍の1・2兆円、非製造業では20倍の1・2兆円に拡大させる目標を掲げた。

 会議では、ロボットの円滑な普及拡大に向けて規制緩和策なども議論。目標達成までの工程表となる5カ年計画を年末までに取りまとめる予定だ。