首相官邸の人工池を埋め立て、緑地に改修


前庭でヘリの離着陸が常時可能、危機管理面の強化

首相官邸の人工池を埋め立て、緑地に改修

首相官邸(中央)の前庭にある人工池(手前の長方形部分)=2008年6月18日、東京・永田町

 東京・永田町の首相官邸で、前庭の人工池(約1000平方メートル)を埋め立て、緑地に改修する工事が23日から始まる。先週末に仮囲いが設置され、日本庭園などに使われるタマリュウと呼ばれる草を植え込む。8月下旬に完成する予定だ。

 人工池は、安倍晋三首相が公用車に乗り降りする官邸正面の車寄せの近く。2002年に現在の官邸が整備されたのに合わせて造られた。官邸事務所によると、池の循環用の配管やポンプが劣化し、交換や今後の維持費を考えると、緑地にした方がコストを抑制できると判断した。改修費用は約7500万円。

 人工池は緊急時に水を抜いてヘリポートとしても利用できたが、その準備には20~30分かかる。緑地にすれば、官邸屋上に加え前庭でもヘリの離着陸が常時可能となり、危機管理面の強化にもつながりそうだ。