長友、ギリシャ戦へ闘志「次は負けられない」


持ち味消され反省、1次リーグ突破へ闘志は健在

長友、ギリシャ戦へ闘志「次は負けられない」

コートジボワール戦翌日のトレーニングで体を動かす長友(左)と岡崎=15日、イトゥ(時事)

 興奮と落胆が交錯した初戦から一夜明けた。コートジボワールに逆転負けし、長友は「充実感は全くない。悔しくてなかなか寝られなかった。全て忘れろと言われても、正直難しくて」。試合直後と同様に、表情は険しいままだった。

 自らの強みを消されたことが敗因の一つになった。日本の攻撃の長所は、サイドバックの長友と中盤の香川が絡んで左サイドを深くえぐる突破力。しかし、逆に左サイドを攻め込まれて立て続けに2点を失った。前半に先制したものの全体的に守備に費やす時間が多く、攻撃の推進力を失った。

 長友は「ボールを低い位置で取っても、守備で動いている分、前に行く体力がなかった。相手の戦術に完全にはまった」と認める。前回のW杯後、イタリアで鍛えた攻撃力を大事な初戦で発揮できなかった悔いは深い。

 1次リーグ突破へ、次のギリシャ戦は負けられない。今回の代表発表時から「攻撃重視の布陣」と言われてきたが、強化試合から重ねてきた失点に歯止めをかけなければならない。

 サイドに深く押し込まれた場合の守備で、長友がイメージする形はある。「ゾーンで守るのではなく、マンマークまではいかなくても人に付くことも必要ではないかなと、きょうも話した」

 過去のデータでは、初戦で敗れたチームが1次リーグを突破する確率は極めて低い。「可能性が低ければ低いほど、覆してやろうという気持ちが強くある」。長友らしい闘志が健在なのは、救いと言える。(イトゥ時事)