新潟地震から50年、小中学校や会社で避難訓練


篠田昭新潟市長「知る人は減っても一層の防災教育を」

新潟地震から50年、小中学校や会社で避難訓練

新潟地震から50年の避難訓練で、屋上に避難する児童ら=16日午後、新潟市東区の市立山の下小学校

 1964年6月の新潟地震から50年を迎えた16日、新潟市内の小中学校や会社で一斉に避難訓練が行われた。訓練に出席した篠田昭市長は「半世紀がたち、地震を知る人は減ったが、きょうを機に今後一層防災教育を広げていきたい」と話した。

 信濃川河口付近にある市立山の下小学校では、地震発生時刻の午後1時2分にサイレンが鳴り、児童や近隣住民約400人が津波を想定して屋上に避難した。地震当時、市内の会社で事務をしていた無職山田佳子さん(72)は「大きな揺れに驚いて会社を飛び出したことを思い出した。子どもたちにも防災意識を強く持ってほしい」と話した。

 新潟地震は、新潟県沖を震源とし、新潟市で震度5を記録。死者26人を出し、液状化現象で多くの住宅が倒壊し、液状化被害が広く知られるようになった。