フランシスコ・ローマ法王と「平和祈願」を
イスラエルとパレスチナの首脳がバチカンを訪問
イスラエルのペレス大統領とパレスチナ自治政府のアッバス議長は8日夜(日本時間9日午前)、バチカンを訪問し、フランシスコ・ローマ法王と共に「平和祈願」の式典に臨んだ。法王は、異例の招待に応じた2人を前に「われわれは神のお召しに応えなければいけない。それは憎しみや暴力のスパイラル(悪循環)を断ち切るということだ」と中東和平の実現を訴えた。
会場には宗教色のない庭園が選ばれた。約1時間半におよぶ式典では、ユダヤ、キリスト、イスラムの指導者が順にそれぞれの聖典を読み上げ、その後、法王、ペレス大統領、アッバス議長が祈りの言葉を唱えた。
法王は「われわれの目と心を開かせ、『二度と再び戦争を起こすまい』と言う勇気を与えたまえ」と誓願。7月末に任期満了を迎えるペレス大統領は、生涯平和のために働き続けると宣言し、アッバス議長もパレスチナや中東、世界の平和と安定を願った。
最後に、同席していた東方正教会のコンスタンチノープル総主教バルトロメオ1世も一緒に、4人でオリーブの木を植樹して締めくくった。(バチカン市時事)