全国知事会、行動制限緩和の見直しを
コロナ変異株踏まえ国に提言、平井知事「賢い戦い方を」
全国知事会(会長・平井伸治鳥取県知事)は12日、新型コロナウイルスの変異株「オミクロン株」の感染急拡大を受けてテレビ会議を開き、国への提言をまとめた。現行の基本的対処方針や行動制限の緩和策について、変異株の特性を踏まえて見直すことなどを求めている。
平井氏は会議の冒頭、「一気に(感染が)広がる局面にある。効率的に、重点を置いた賢い戦い方をしなければならないのではないか」と述べた。
提言では、オミクロン株に関し「感染力や重症化のリスクなどを早急に分析すること」を要請。ワクチンや治療薬の効果を検証するよう促した。その上で、緊急事態宣言やまん延防止等重点措置の発令中でも行動制限を緩める「ワクチン・検査パッケージ」などを見直し、感染力の強い同株に対応するよう訴えた。
ワクチン追加接種の前倒しに関しては、スケジュールや供給量の早期提示を求めた。12歳未満に接種する場合の効果や、副反応についても情報発信を要望。経口薬や中和抗体薬の安定供給も働き掛けた。
会議には47人の全知事が参加。河野俊嗣宮崎県知事は行動制限の緩和に関し、「これからプロ野球やJリーグのキャンプシーズンを迎える。オミクロン株の特性に応じたものに見直す必要がある」と主張。追加接種では、谷本正憲石川県知事が「接種促進には大いに賛同するが、供給が不可欠となる」と述べ、今後の見通しを示すよう強調した。