小林陵侑、ジャンプ週間第1戦を制す
圧巻の大飛躍、最長不倒141mで逆転、課題すら楽しむ
1回目を終えてトップと8・6点差の5位。小林陵は圧巻の大飛躍で、この厳しい状況をひっくり返してみせた。
2回目は自身の番で、不利な追い風からわずかな向かい風に変わった。ゲートが下がり、スピードが出にくくなる条件を物ともせず、最長不倒の141メートル。着地を決めると両腕を広げて拳を握り、叫んだ。「すごくエキサイティングなジャンプができた。空中も楽しく飛べた」。満足そうに笑みを浮かべた。
ジャンプ週間での優勝は2年前の第1戦以来。今大会前に「どこかで優勝したい」と話していた目標を早々に遂げ、3季前に達成した4戦全勝の完全制覇に挑む権利を得た。再び成し遂げれば史上初の快挙となる。
助走スピードは1回目が49人中24位、2回目も同じゲートから出た中で最も遅かった。「スピードはすごく大事なので、まだ伸びしろがある。練習します」。胸をすく逆転で今季W杯4勝目をつかんだ25歳には、課題すら楽しむ余裕があった。(ロンドン時事)