7500年前の丸木舟が見つかる、日本最古か
千葉・市川市の雷下遺跡で
千葉県教育委員会は31日、同県市川市の雷下遺跡で、縄文時代早期の丸木舟1隻が見つかったと発表した。県教委によると、成分分析などから約7500年前のものと推定され、島根県の島根大学構内遺跡で出土した丸木舟(約7000年前)よりも古く、日本最古とみられる。
出土した丸木舟はムクノキをくりぬいて造られており、長さ約7・2メートル、幅約0・5メートル、厚さ8センチ前後。船底と、側面の一部が残っており、地中約5・3メートルで見つかった。雷下遺跡ではこれまでに、縄文早期の貝塚が確認されており、当時は近くに海岸線があったと考えられる。
県教委は「当時、丸木舟が狩猟・採集の交通手段として、広く普及していたことを示す貴重な資料だ」と話している。