イスラム教徒の方、もっと利用して


成田空港に「水場」備えた礼拝室をオープン

イスラム教徒の方、もっと利用して

 成田空港内に2月1日、イスラム教徒が礼拝前に身を清めるのに使う「水場」(写真=31日午後、同空港)を備えた本格的な礼拝室がオープンする。政治状況などによって増減が激しい中国、韓国からの旅客に比べ、安定して増加傾向にある東南アジアのイスラム教徒に利用しやすい環境を整えるのが狙い。

 成田には2005年7月、礼拝などに使うことができる「サイレンスルーム」が第1、第2両旅客ターミナルビルに各1カ所設置された。しかし、利用は1日平均2~3回にとどまっていた。このため、部屋の存在を知らないイスラム教徒が、トイレなどで手足や顔を清めた上で、目立たない場所でひっそりと礼拝する姿も見られた。

 こうした人たちが利用しやすいよう「礼拝室」と名称変更し、分かりやすい表示や水場の整備を進めた。礼拝室の広さは33平方メートルと42平方メートル。天井には、礼拝時にメッカの方向を探せる方位表示があり、毎日午前6時~午後11時のターミナルビル利用時間内は常時開放する。