全豪オープンでクルム伊達、16歳に打ち負け


走らされて体力消耗、ベンチッチと年齢差は27歳

全豪オープンでクルム伊達、16歳に打ち負け

女子シングルス1回戦で敗退したクルム伊達公子=13日、メルボルン(AFP=時事)

 気温30度を超える過酷な条件の中、フルセットで敗れたクルム伊達は「43歳になると、この暑さでは2時間立っているだけでもしんどい」と力なく笑った。

 予選を突破してきたベンチッチは16歳で、年齢差は27歳。ここ10年ほどの四大大会では、2004年ウィンブルドン選手権で47歳のナブラチロワが19歳のアルゼンチン選手と対戦した際の28歳差に次ぐ記録的顔合わせだった。

 ただ、昨年のジュニア世界ランキング1位のベンチッチはしたたかだった。「短期決戦」を狙ったベテランにコントロール重視で返球し、打ち合いを挑んだ。

 第2セットを苦しみながら奪い返したクルム伊達だったが、「長いラリーで走らされて、がくっときた」。フォアハンドだけで凡ミスが計26本。第3セット3-5で迎えた第9ゲームはミスを4連発して敗れた。

 昨年終盤に腰や肩を痛め、調整が遅れたことも影響。「これからはいかに効率良くパフォーマンスを維持できるかが求められる」。13度目の全豪は苦い思い出となった。(メルボルン時事)