ゆかりの静岡で没後400年「家康フィギュア」


地元企業が協力、作製へ

ゆかりの静岡で没後400年「家康フィギュア」

 徳川家康の没後400年となる2015年に合わせ、ゆかりの静岡で、地元の中小模型メーカーや老舗人形店など5社が精巧なフィギュア人形として家康を現代によみがえらせようと活動を始めた。史料を分析し、これまでにない「リアル」な座像を作製。15年夏をめどに限定販売する。

 静岡は、タミヤやバンダイなど大手模型メーカーが工場を置くプラモデルの一大産地。それを陰で支える中小企業の職人たちが、企画を立ち上げた。発案者の模型メーカー「プラッツ」(静岡市)社長望月保延さんは「普段は日の当たらない中小の技術を自分たちの名前で世に出したい」と話す。

 座像は、高さ約25センチの予定。老舗人形店「左京」(同市)が絹織物で衣装をつくる。顔や手は樹脂製で、東京都港区の芝東照宮にある家康像や学者からのヒアリングを基に忠実に再現する。高級ブランドに化粧箱を提供している「ユーシ・イレブン」(富士宮市)が人形を納める箱を担当するなど、一流の技術を結集する。

 価格は1体10万円前後で、限定50~100体の生産を予定している。望月さんは「徳川時代に職人が集められたのが、静岡のプラモデルの起源。家康をフィギュアでよみがえらせ、歴史ファンをうならせたい」と話している。