W杯ジャンプ、着地点に「首位ライン」


観客に分かりやすく表示

W杯ジャンプ、着地点に「首位ライン」

スキーのジャンプ台に映し出されたレーザー光線。審判塔(右奥)から照射され、トップに立つ目安となる「首位ライン」が観客にも分かる=13日夜、ドイツ・ティティゼーノイシュタット(時事)

 ノルディックスキーのワールドカップ(W杯)ジャンプで、観客に勝敗を分かりやすくするための画期的な試みが進んでいる。テレビ中継で採用されているような、首位に立つために必要な飛距離の目安を示すラインを、レーザー光線を使ってジャンプ台の着地点に再現。15日にドイツのティティゼーノイシュタットで行われた予選で、試験導入された。

 国際スキー連盟(FIS)ジャンプ・レースディレクターのワルター・ホファー氏は、導入の理由を「会場の観客にもテレビ視聴者と同じように情報を提供したい」と説明。アイデアは2年前から出ていたが技術が追い付かず、実現まで時間を要した。

 背景に2010~11年シーズンからの採点方式変更がある。新たに「風」と「スタートゲート」の補正点が加わり、得点に飛距離以外の要素が大きくなったことで、会場のファンに勝敗が分かりにくくなっていた。

 15日の予選では、昼間でラインが薄くしか映らなかったものの、選手がライン近くまで飛ぶと、歓声が上がり、観客が手掛かりにしている様子がうかがえた。ホファー氏も「線が見えにくいところもあったが、うまくいった」と及第点を与えた。

 選手にもラインが見えるため、心理的な影響が懸念されるが、葛西紀明(土屋ホーム)は「ラインを越えてうれしいとかはあっても、影響はあまりないと思う」と話す。

 FISによると、28日に開幕する伝統のジャンプ週間でも導入が検討されている。(ティティゼーノイシュタット時事)