大型哺乳類マナティー、もはや絶滅危惧種あらず


フロリダ州の生息数6300頭以上、25年間で5倍に増える

大型哺乳類マナティー、もはや絶滅危惧種あらず

優雅に泳ぐ大型の草食哺乳類マナティー=2011年8月、ドイツ南部ニュルンベルク(EPA=時事)

 優雅に泳ぐ姿で知られる大型の草食哺乳類アメリカマナティーについて、米魚類野生生物局(FWS)が絶滅危惧種の指定解除を提案している。フロリダ州でのマナティーの数は25年間で5倍に増えており、「生息数、生息地条件共に著しい改善があり、直接的危険は減っている」と結論付けた。

 乱獲や船との衝突で減ったアメリカマナティーは、約50年前から「現在、絶滅の危機にある」種と規定されている。これを米法制度上「将来、絶滅するかもしれない」種に1段階危険性を落とそうとFWSは7日、提案した。4月7日まで一般から意見を募っている。

 フロリダ州だけで生息数は6300頭以上とみられ、コロンビア、ベネズエラ、ブラジルまで広げた場合は1万3000頭と推計される。大きくなると体長4メートル、体重600キロにもなる。(マイアミ〈米〉AFP時事)