準決勝で澤穂希フル出場、有終の最高舞台へ
皇后杯サッカー、INAC神戸と新潟が決勝へ
引退する「レジェンド」を送り出すため、最高の舞台を整えた。INAC神戸がリーグ戦上位の仙台を破り、決勝への道を切り開いた。澤はチームメートに感謝を表しながら、「トロフィーを掲げるイメージはできている」と、最後のタイトルへの思いをはせた。
19日の準々決勝から中3日。「息が上がった。しんどかったし、体が重かった」。無理をして攻撃に絡むことはしなかったが、相手の攻撃の芽を摘みながら、要所では激しいスライディングを見せた。そんな澤に応えようと、後輩たちが躍動し、大野、中島がゴールを挙げた。
今年8月に結婚した夫の辻上裕章さんが運営・広報部長を務める仙台が相手。辻上さんは「みんなの立場を尊重しないといけない」と、感想を話すことはなかったが、澤は「妻の勝利です。(主人は)おめでとうと言ってました」と照れ笑いを浮かべた。
27日の決勝が泣いても笑っても最後。澤は有終のゴールで花道を飾るつもりだ。「力をためておきます。結婚してから取っていないので」。これまで何度も土壇場で勝負強さを発揮してきた「なでしこの顔」。どんなフィナーレを見せてくれるか。