米スペースX社、ロケット再利用へ軟着陸成功
爆発事故以来の打ち上げ、ケープカナベラル空軍基地から
米民間宇宙企業スペースX社は21日、フロリダ州ケープカナベラル空軍基地から米企業の通信衛星を打ち上げた。6月、国際宇宙ステーション(ISS)への無人補給船打ち上げ時にロケットが爆発した事故以来の打ち上げ成功。再利用に向けた地上へのロケット軟着陸実験もスペースX初の成功となった。
スペースXは今回、2段式「ファルコン9」ロケットの1段目を回収するため、エンジンで姿勢制御して地上に垂直軟着陸させた。今年1月と4月のISS補給船打ち上げ時に、洋上の台船への軟着陸を試みたが失敗している。今回は陸地へ初めて着地させた。
打ち上げコストの大幅削減につながる回収実験は米宇宙企業「ブルーオリジン」も11月に実施。テキサス州から打ち上げたロケットを発射場へ垂直軟着陸させている。
ISSへの物資輸送では、昨年10月に爆発事故を起こした米オービタルATK社が今月6日に補給船打ち上げを事故以来初めて成功させた。米航空宇宙局(NASA)はスペースX、オービタル両社と物資搬送契約を結んでおり、これで両社とも打ち上げに復帰した。(ワシントン時事)