緊張一転、JAXA宇宙研の運用管制室に拍手
金星探査機「あかつき」周回軌道再投入、「期待持てる」
5年ぶりとなる金星探査機「あかつき」の軌道投入再挑戦。宇宙航空研究開発機構(JAXA)宇宙科学研究所(相模原市中央区)にある運用管制室では、7日午前5時ごろから約40人の担当者が軌道投入に向けた最終準備を開始した。
午前8時51分、予定通りエンジンの噴射を開始。管制室に詰めたプロジェクトマネジャーの中村正人JAXA教授は、あかつきから送られるデータを表示するモニターの前に座り、じっと約20分間の噴射が終わるのを待った。
同9時23分すぎ、無事にエンジン噴射が終わったことを示すデータが届くと、緊張に包まれていた管制室は一転して拍手の渦に。担当者らの表情は和らぎ、握手をする姿も見えた。
研究所の展示室には午前10時前から宇宙ファン約30人が集まり、旗を手に応援。管制室の中継画面に、中村教授が笑顔で担当者らと握手する様子が映し出されると、歓声が上がった。