安倍首相「妊娠、出産の負担軽減を検討」
埼玉県和光市の子育て支援施設と介護施設を視察
安倍晋三首相は8日午後、埼玉県和光市の子育て支援施設と介護施設を相次いで訪れた。首相が掲げる「1億総活躍社会」推進の一環。視察後、首相は記者団に「妊娠、出産にかかる負担の軽減について、さらに進めていくことを検討したい」と述べた。
首相は「新3本の矢」として、希望出生率1・8や介護離職ゼロなどの目標を掲げ、月内に対策第1弾を打ち出す方針。首相は「視察を通じて、妊娠、出産に関わる不安の解消が非常に重要であると実感した」と語った。
首相は子育て支援施設で、利用者や職員らと意見交換。介護施設では、予防のための筋力トレーニングに取り組む高齢者を視察し、職員や利用者と懇談した。
同市は、2014年度の要介護認定率が9・4%で、全国平均の18・2%を大きく下回っている。
これに関連し、加藤勝信1億総活躍担当相は8日、津市で講演し、晩婚化が進んでいる現状に触れた上で、「不妊治療への支援も考えていく必要がある」と指摘。同時に「妊娠、出産の費用(負担)は重たい。そういったサポートを強めることが必要だ」と語った。