女子日本チーム苦境乗り越え、念願の五輪切符
アジア選手権で優勝、3大会ぶり球技でリオ一番乗り
試合が進むごとに見る見る点差が開いていった。日本は1次リーグでは1点差で競り勝った地元の中国を圧倒。第1クオーターで23-11とリードし、その後も立て続けにシュートを決め続けた。
190センチ台の長身選手をそろえる中国に、素早い攻守の切り替えで対抗。第1クオーターには渡嘉敷の得点に続いて、本川、山本が自陣でボールを奪い、そのままゴールに持ち込んで8点連取。相手の高さとパワーを全く苦にするどころか、一方的展開に持ち込んだ。
これまで決まらなかった3点シュートが面白いように決まった。本川の4本を筆頭に計8本。本川は渡嘉敷の18得点を上回るチーム最多の24得点。内外角からの多彩な攻めを見せつけた。内海監督は「チームの目標だった勢いが最初に出せた」と振り返った。
日本協会が資格停止処分を科され、国際試合ができなくなり、代表の活動も制限を受けた。それでも、「いつかは試合ができると信じてやってきた」と主将の吉田。合宿で走り込みを増やし、スピードを生かすための持久力を強化。この日も最後まで足が止まらなかった。
ここ2大会あと一歩で逃した五輪切符。「勝ちたいという強い気持ちが表れた結果だと思う」と吉田。戦いの場を失うという大きな苦境を乗り越え、日本の団体球技で、リオ五輪一番乗りを果たした。(武漢時事)