無人補給機「こうのとり」5号機打ち上げ成功
ISSに補給へ、油井さん24日キャッチ
宇宙飛行士の油井亀美也さん(45)らが滞在する国際宇宙ステーション(ISS)に実験装置や食料などを運ぶ無人補給機「こうのとり」(HTV)5号機を搭載したH2Bロケット5号機が19日午後8時50分、鹿児島県・種子島宇宙センターから打ち上げられた。こうのとりは約15分後、南太平洋上でロケットから分離。地球周回軌道に投入され、打ち上げは成功した。
こうのとりは日本時間24日夜、高度約400キロにあるISSに接近。油井さんは米航空宇宙局(NASA)で地上交信担当のリーダーを務める若田光一さん(52)や茨城県つくば市の筑波宇宙センターと協力し、ISSのロボットアームでこうのとりをつかまえる。
宇宙航空研究開発機構(JAXA)によると、こうのとりで今回運ばれる物資は水や食料、実験装置など約5・5トン。宇宙の質量の約4分の1を占めるとされる正体不明の「暗黒物質」発見を目指す観測装置「CALET(キャレット)」や、重力の影響による加齢現象を研究するためのマウスを飼育する装置もある。
H2Bは、H2Aロケットより重い物を打ち上げることができる。こうのとりを搭載した過去4回の打ち上げは全て成功しており、JAXAは4号機から三菱重工業に打ち上げを委託している。
打ち上げは当初16日に予定されていたが、発射場付近で雷の可能性があったため2回延期していた。