九州電力、重大事故を想定した総合訓練を行う
再稼働前に川内1号機、検査官が立ち会い
九州電力は27日、8月中旬の再稼働を目指す川内原発1号機(鹿児島県薩摩川内市)で、重大事故を想定した総合訓練を始めた。原子力規制委員会の保安検査の一環として行われ、検査官15人が立ち会った。
訓練は原子炉の配管から水が漏れたり、水を注入するポンプが使えなくなったりする重大事故を想定。30日まで4日間、九電社員らが1日52人態勢で行う。事故に備え避難対策が必要な30キロ圏内の住民は参加しない。
27日は中央制御室で訓練を実施した。放射性物質の放出に備え、運転員はマスクを着用。敷地内にある非常用電源の遠隔操作スイッチを入れたり、水素爆発の防止装置を作動させたりした。防護服を着た運転員は制御室を出て、非常用電源の起動を確認。通話装置で制御室に連絡した。初日の訓練を視察した規制委の更田豊志委員長代理は「設備を整えても使えなければ意味がない。きちんと使えるか確認することは極めて意義がある」と強調した。