なでしこが歓喜まで1勝、接戦制した集中力


サッカー女子W杯で決勝進出、三たび米国と対決

なでしこが歓喜まで1勝、接戦制した集中力

イングランドを下して決勝進出を決め、歓声に応えるなでしこジャパン=1日、カナダ・エドモントン(AFP=時事)

なでしこが歓喜まで1勝、接戦制した集中力

イングランド戦の後半終了間際、相手のオウンゴールをアピールする大儀見(左から2人目)ら=1日、カナダ・エドモントン(AFP=時事)

なでしこが歓喜まで1勝、接戦制した集中力

応援会場で、なでしこジャパンの決勝進出を喜ぶ市民ら=2日午前、東京都府中市

 相手の攻勢に耐えて土壇場で勝ち越す。前回ドイツ大会で日本を優勝に導いた粘り強さが再び勝利を呼び込んだ。なでしこジャパンが過去に勝利がなかったイングランドを下し、決勝に進出。最後まで途切れることのなかった集中力が光った。

 前半33分に宮間がPKを決めて6試合連続で先制。しかし、初めて追い付かれる展開になった。7分後、PKを与えて同点に。岩清水は仲間から次々に「ここからだぞ」という声が上がるのを聞いていた。高さと体の強さを生かし、ロングボールを蹴り込む相手の戦術に日本は押され、守備の時間が長かった。その中でも好機が訪れるのを待ち続けた。

 後半ロスタイム、右サイドでボールを得た川澄がドリブルで運んで低いクロス。大儀見と岩渕が上がってくるのを見て、「DFラインとGKの間に通せれば」と冷静だった。結果的に相手のクリアミスでオウンゴールになったが、大儀見も「相手が疲れているのが分かっていた。背後への動きを何回も繰り返していけばいいと思っていた」。献身的な動きが実を結んだ。

 全6試合が1点差という接戦をものにして勝ち上がってきた。「毎日みんな努力している。ここに来られて当然。それだけのことをやってきた」と宮間主将。2大会連続の歓喜まであと1勝に迫った。(エドモントン時事)