なでしこが準々決勝進出、オランダを2-1
攻撃陣が復調、今後の戦いに弾み
負けたら連覇の夢はついえる。一発勝負のステージに入り、ようやく攻撃のエンジンがかかってきたようだ。日本がオランダ守備陣を崩して、準々決勝に進出。「しっかり勝ったことがよかった」。大野の笑顔が攻撃陣の復調ぶりを示していた。
佐々木監督は大野を今大会初めて2トップで起用。大儀見より下がった位置でボールを受け、周囲との連係でボールを回す。大野は「どういう動きで、どういう流れになるか互いに理解できていた」。
前半10分、宮間が左サイドを崩してクロスを上げる。大儀見のヘディングシュートがバーをたたき、こぼれ球を有吉が蹴り込んだ。複数の選手がゴール前に詰める、理想の形の中で先制点が生まれた。
「中盤との距離感が近く、連動性が生まれた」と大儀見は語る。オランダが前線からプレスをかけてこないのを見越し、センターバックが中盤までボールを運んでパスを回す。これまでリードしてから押し込まれがちだった後半も守備的MFが高い位置を保って反撃につなげ、2点目を呼び込んだ。
1次リーグ終了後、中6日で課題を改善して結果につなげた。有吉は「試合ごとに修正してチーム、個人としてレベルアップするのが日本の良さ」。厳しさを増す今後の戦いに、弾みをつける確かな1勝になった。(バンクーバー時事)