ベルギー政府が各国の王族らを招き戦勝式典
「ワーテルローの戦い」から200年を記念
1815年6月18日に英国やプロイセン(現在のドイツ)などの連合軍がフランス皇帝ナポレオンを破った「ワーテルローの戦い」から200年を記念し、ベルギー中部ワーテルローの戦場跡で18日、ベルギー政府が関係各国の王族らを招いて式典を開いた。
地元メディアによると、ベルギーのフィリップ国王やオランダのウィレム・アレクサンダー国王らが参列。ナポレオンや連合軍を指揮した英国のウェリントン公爵らの子孫が「和解」の握手を交わした。
ベルギーのミシェル首相は、欧州諸国が当時の争いを乗り越えて現在の友好的な関係を築いたことについて「きのうの敵が政治、経済、外交の面で最も頼りになる協力者となった」とあいさつした。
19日以降は、当時の兵士らに扮(ふん)し、馬や大砲を用いて戦いを再現するイベントを実施。観光客ら数千人の来場が見込まれている。
ワーテルローの戦いの敗戦により、当時の欧州を席巻したナポレオンは実権を失い、南大西洋の孤島、英領セントヘレナ島に幽閉された。戦場跡では激しい戦闘を後世に伝えるため、1816年以降毎年のように式典が営まれてきている。(パリ時事)