弥生時代の銅鐸7個、兵庫・淡路島で出土
「数十年に一度の大発見」
兵庫県南あわじ市(淡路島)の砂利加工会社の砂置き場から、弥生時代前期末~中期初頭(紀元前3~同2世紀)のものとみられる銅鐸(どうたく)7個が見つかり、県教委と市教委が19日発表した。銅鐸の出土数としては、島根県の加茂岩倉遺跡(39個)などに次ぎ4番目で、専門家は「数十年に一度の大発見」としている。
見つかった銅鐸は高さ約22~32センチ、底幅約13~19センチ。3組6個は内側に一回り小さな銅鐸を入れ込んだ「入れ子」状で、残り1個は破損していた。
内部が確認できた3個には、銅鐸の音を鳴らすために内部につるす青銅製の舌(ぜつ)が残されていた。銅鐸と舌がセットで見つかったのは、過去に2例(3個)しかなく、他の4個には内側に砂が埋まっているため、今後舌の数が増える可能性があるという。
4月8日、同社従業員が銅鐸2個を発見。連絡を受けた市教委が同月23日までにさらに5個見つけた。7個のうち1個は全国でも11例しか確認されていない最古段階の「菱環鈕(りょうかんちゅう)式」で、残り6個は「外縁付鈕(がいえんつきちゅう)式」と呼ばれるものだった。
市教委などは今後、砂を採取した松帆地区を調査し、出土場所の特定を進める。