利用てこ入れ、格安航空会社に期待


新ターミナルを成田空港に開設

利用てこ入れ、格安航空会社に期待

8日開業した格安航空会社(LCC)向け「第3旅客ターミナル」では、地元や就航先のゆるキャラ計22体が練り歩き、オープニング気分を盛り上げた=8日午前、成田空港

 成田空港で8日、格安航空会社(LCC)向け「第3旅客ターミナル」の利用が始まった。昨年3月の羽田空港の国際線拡大を受け、欧州向け主要路線の一部が羽田に移されるなど、国際基幹空港としての成田の地位は揺らいでいる。このため成田国際空港会社は第3ターミナル開業を「今年最大のハイライト」(夏目誠社長)と位置付け、利用客が伸びるLCCの便数増に期待を懸けている。

 成田空港会社によると、羽田の国際線拡大の影響などで、2014年度の成田の国際線は発着回数が前年度より0・5%減り、旅客数は5・9%減少する見込み。ただ、国内線を中心にLCCの便数が増えたことで、国際線・国内線合計の総発着回数は1%程度増え、全旅客数は2%台の減少にとどまる見通しだ。

 12年冬ダイヤ段階で9・5%だったLCCのシェア(発着回数ベース)は、今年3月からの15年夏ダイヤでは24・1%に拡大し、国内線に限るとほぼ7割に達する。

 成田空港会社はかつて、「世界に張り巡らされた国際線の路線網が特長で、LCCだけが取りえとは思われたくない」(関係者)とLCCに距離を置く姿勢が目立った。しかし、羽田の国際線拡大に押される形で、13年ごろからLCC誘致を本格化。航空会社の費用負担を従来の半分程度に抑える新ターミナルの整備を進めてきた。

 アジアからの訪日旅行需要の拡大も追い風となり、14年にはフィリピンやタイ、香港などのLCCが成田に就航。成田で運航するLCCは国内4社、海外10社の14社に拡大した。

 8日の開業時点で新ターミナルを使うのはジェットスター・ジャパン、バニラ・エアなど内外5社。まだ数社を受け入れる余地があり、成田空港会社は他の海外LCCに利用を働き掛ける。

 羽田の国際線は深夜便を除き既に満杯状態にあるのに対し、成田は発着枠にまだ空きがあるのが強みだ。4月からは新規就航会社の1年目の着陸料を最大100%免除するキャンペーンを開始し、新たな航空会社の乗り入れ実現に力を入れている。