「こどもの城」で閉館セレモニー


国内唯一の国立総合児童センター、30年の活動に幕

「こどもの城」で閉館セレモニー

閉館セレモニーを終え、名残を惜しむこどもの城児童合唱団・混声合唱団の子供たち=31日午後、東京都渋谷区

 国内唯一の国立総合児童センター「こどもの城」(東京都渋谷区)で31日、閉館セレモニーが行われた。遊び場などは既に終了しており、2014年度限りで約30年の活動に幕を閉じた。セレモニーでは児童合唱団が「ふるさと」などを歌い、合間に「こどもの城は私たちのふるさとです」と声を合わせて感謝の言葉を述べた。

 こどもの城は厚生省(当時)が児童福祉法に基づき整備し、1985年に開館。子供の遊び場として音楽や体操、工作などの教室を開いてきた。総入館者数は2848万人。建物の老朽化が進んだ上、各地域に子育て支援拠点が設けられたことから閉館が決まった。

 セレモニーに出席した塩崎恭久厚生労働相は「閉館は残念だが、こどもの城の機能を発展させ、子供が元気に育つよう期待したい」と述べるとともに、こどもの城が開発した児童育成プログラムを全国の児童館などに広めるため、省内に専門委員会を設ける意向を示した。