深夜に閉店する店舗がじわりと増加
来客の減少を受けて外食チェーンで
24時間営業が普通だった牛丼店やファミリーレストランなどの外食チェーンで、深夜に閉店する店舗がじわりと増えている。背景には、少子高齢化や生活時間の変化で来客が減少し、採算が取りにくくなったことや人手不足がある。
牛丼の「吉野家」は、全店舗の4割強に当たる521店舗で、深夜営業をやめている。かつては24時間営業が当たり前だったが、「コンビニの増加などで客が減り、働く人の確保も難しくなっている」(広報)という。
牛丼チェーンでは「すき家」も、昨年10月に深夜の1人勤務「ワンオペ」を廃止したため、1254店舗で深夜休業に追い込まれた。今年6月末までに24時間営業の再開を目指すが、店員の採用は難航している。
ファミリーレストラン「ガスト」などを運営するすかいらーくは2013年以降、約650店で閉店時間を早めたり、深夜は閉めるようにした。谷真社長は「来るのは完全に20代だけ。営業しても割に合わない」と説明する。
ハンバーガーチェーンの日本マクドナルドも、「東日本大震災後は夜に動く人の数が減った。開いていてもお客さんが十分に来ない店もある」(広報)と話す。24時間営業の店はこの2年で400店以上減り、全店舗の半分にも満たなくなっている。