メリー社、東大カカオのチョコレートを発売へ
豆から国産、試作品は「赤ワインを思わせる渋味と酸味」
静岡県南伊豆町にある東京大学樹芸研究所の温室で約50年前から栽培されているカカオを使い、豆から国産のチョコレートを作って今秋の発売を目指すと、洋菓子メーカーのメリーチョコレートカムパニー(東京都大田区)が19日発表した。
同社の吉田宏社長は、樹芸研所長の鴨田重裕准教授とカカオ生産の共同研究について記者会見し、「量は非常に少ないが、おいしくないと意味がない。東大の売店などで販売したい」と話した。
温泉を利用した樹芸研の温室にはカカオ栽培で主流の「フォラステロ種」の大木があり、豆がたくさん詰まったラグビーボール形の実が年間約80個収穫できる。
チョコの製造過程では、豆の発酵が味や香りに大きく影響する。樹芸研のバナナの葉などを使って発酵させた豆から作った試作品のチョコは「赤ワインを思わせる渋味と酸味」が特徴という。