映画「劇場版 ムーミン 南の海で楽しいバカンス」
T・ヤンソン生誕100周年記念作品
北欧、スカンジナビア半島のフィンランドが生んだ人気キャラクター「ムーミン」。 日本でも紹介され、1969年にはテレビアニメ化された。ムーミンとその家族をはじめとする、個性的で愛くるしいキャラクターたちが紡ぐ物語は、ほのぼのとした心温まる作品でヒットした。昨年、原作者トーベ・ヤンソンの生誕100周年を記念し、劇場版が製作された。
この劇場版では、ムーミン一家がムーミン谷を抜け出し、地中海沿岸の魅惑的な地・リビエラへバカンスにやって来る。ところがムーミンの恋人フローレンはスターに夢中になり、プレイボーイのクラークにナンパされて舞い上がってしまう。
一方、ムーミンパパは、モンガガ侯爵という貴族と仲良くなり、「ムーミン伯爵」と呼ばれて浮かれっぱなし。ムーミンママは2人に腹をたて、ホテルを飛び出してしまう。ムーミンは、クラークに夢中になるフローレンを見て、思わずクラークに決闘を申し込んでしまう。せっかくのバカンスが、悲しいものになってしまうのか……。
今作は手書きで製作され、改めてその良さを再認識させる作品になっている。
監督はフランス人のグザヴィエ・ピカルド。日本語版声優陣は、ムーミンに高山みなみ、フローレンにかないみか、ムーミンパパに大塚明夫、ムーミンママに谷育子らが吹き替えている。また、イメージソングを木村カエラが歌い、声優としても参加している。(佐野富成)