「連鶴」ルーツ、三重・桑名市の長円寺に


折り方記す最古の資料

「連鶴」ルーツ、三重・桑名市の長円寺に

三重県桑名市の長円寺で見つかった「新撰 素雲鶴」に描かれた展開図(写真右下)を基に再現した、1枚の紙から複数の鶴をつなげて折った「釣花瓶」(写真左)。写真右上は、完成図だけが挿絵に描かれていた「秘伝千羽鶴折形(おりかた)」の作品(桑名市博物館提供)

 1枚の紙から複数の鶴をつなげて折る「連鶴」の作り方を記した最古の資料が三重県桑名市の長円寺で見つかり、実際に折った作品とともに同市博物館で公開された。別の文献に完成図だけが描かれていた作品の作り方も記されており、同博物館の担当者は「連鶴のルーツが明らかになる資料だ」と話している。

 発見されたのは、30種類の作り方を記した一枚紙の「折鶴三十品壱百壱羽」と、158種類を収録した冊子「新撰 素雲鶴」で、それぞれ寛政5(1793)年、寛政6(1794)~文政6(1823)年の記述があった。昨年11月、長円寺の住職が書庫を整理中に見つけ、署名や印などから江戸時代に同寺の住職だった魯縞庵義道(ろこうあんぎどう)の直筆と判明した。

 これまで連鶴の作り方をまとめた書物は、1797(寛政9)年に京都で刊行された「秘伝千羽鶴折形(おりかた)」が最古とされていた。同書には、義道が連鶴の考案者とする記述もあったが、それを裏付ける原典は失われたとみられていた。

 「秘伝」には49種類の作り方と50種類の完成図が描かれている。50番目の作品は女性が手に持つ完成図のみ挿絵に描かれていたが、「新撰」に展開図があった8羽が連なる「釣花瓶」を再現すると、形が一致したという。

 桑名市博物館歴史専門官の大塚由良美さん(67)は「今回見つかった資料が『秘伝』の原典とみられ、義道が連鶴の考案者だという確証を得た。資料を基に新たな作品の復元にも挑戦したい」と話している。一般公開は15日まで。