「本」お題に歌会始、入選者が会見
最年少の小林理央さん「続けてきてよかった」
「歌会始の儀」に出席した入選者のうち9人が14日午後、宮内庁で記者会見した。小学校入学前から祖母に教わって歌を作っていたという最年少の小林理央さん(15)=横浜市=は「人生で一度あるかないか。小さい頃から短歌を続けてきてよかった」と笑顔を見せた。
千葉県市川市の平井敬子さん(59)は、元司書の恩師が東日本大震災の被災地で移動図書館のボランティアをした際のエピソードを詠んだ。天皇陛下から「子供たちがたくさん本を借りていくんでしょうね」と尋ねられ、平井さんが昨年は2405冊の貸し出しがあったと答えると、皇后陛下は「本の力ですね」と感心されていたという。
長野県飯田市の木下瑜美子さん(72)は、雪かきをしてやっとの思いで道ができたときの感動を歌にした。皇后陛下から「それが本当の一本の道ですよね」とやさしく語り掛けられたことが印象深かったという。名古屋市の森明美さん(74)は入選したことに「本当にびっくりして、ちょっと信じられない気持ちです」と感激していた。