サッカー天皇杯で宇佐美が2得点、山形下す


G大阪がJ史上2度目の3冠、宇佐美が全得点絡む

サッカー天皇杯で宇佐美が2得点、山形下す

天皇杯を制し、記念撮影で笑顔を見せるG大阪の遠藤(前列中央)ら=13日、日産スタジアム

サッカー天皇杯で宇佐美が2得点、山形下す

後半、チーム3点目のゴールを決めるG大阪の宇佐美(右)=13日、日産スタジアム

サッカー天皇杯で宇佐美が2得点、山形下す

優勝し、天皇杯を掲げるG大阪の長谷川監督=13日、日産スタジアム

 強さに備わった落ち着いた試合運び。J1に復帰した今年締めくくりの試合で、一年間の成長を見せつけた。ナビスコ杯、史上最大の逆転優勝を遂げたJ1に続く3冠は鹿島以来14年ぶりの快挙。主将の遠藤は「3冠は難しいと思ったが、取った後でも難しいと思う。成し遂げることができて光栄」と感慨深げ。天皇杯を高々と掲げ、全員で歓喜に浸った。

 今年のチームをけん引し続けた宇佐美が、またも先導役になった。前半4分、パトリックが頭で落としたボールに反応。シュートは一度はGKにはじかれたが、こぼれ球をすかさず押し込んだ。「チームを楽にすることができた」。同22分には速攻からドリブルで仕掛け、追加点をアシスト。1点差にされた後半40分には、右足ミドルシュートで山形の勢いを打ち砕く3点目。全得点に絡み、「勝負強さを出せた」と自賛した。

 今季の躍進を支えた守備陣も奮闘した。先制直後にロメロフランクに右サイドをえぐられたが、決定的なシュートをGK東口がはじき出し、相手に流れを渡さない。1点差とされて苦しい時間帯が長かった後半も粘り強く耐えた。「慌てずに90分戦えた」。遠藤は泰然と振り返った。

 3冠も到達点ではない。「(王者として)受けることなく、いかに進化を続けるか」と長谷川監督。相手の研究も進む来季。さらなる成長を期した。