ホンダ、ブラジルで風力発電所を稼働


四輪車生産年間14万台相当量、ブラジルの自動車業界初

ホンダ、ブラジルで風力発電所を稼働

ホンダが稼働を開始した風力発電所=26日、ブラジル・リオグランデドスル州(時事)

 ホンダは26日、世界4位の自動車市場があるブラジルで風力発電所を稼働させた。同社の現地での四輪車生産(年間14万台)に必要な電力に相当する約9万5000メガワット時を発電する。ブラジルの自動車業界としては初の取り組みとなる。

 約1億レアル(約47億円)を投じ、南部リオグランデドスル州シャングリラ市に風力タービン9基を建設した。二酸化炭素(CO2)排出量の削減が可能になるほか、公共の電力網に送電することで、サンパウロ州にある工場の電気料金を40%~45%削減できる見通しだ。今後、風力発電所の増設も検討する。

 ホンダは2020年までに、同社自動車の世界でのCO2排出量を00年比で30%削減する目標を掲げている。

 現地法人のイサオ・ミゾグチ社長は、再生可能エネルギーを積極的に導入し、「自動車の生産による環境への影響を抑えていきたい」と話した。(シャングリラ〈ブラジル南部〉時事)