日本代表、要のベテランの躍動勝ちに直結
ホンジュラスに6-0大勝、本田ゴールラッシュ
時計の針が5カ月前に戻ったかのようだった。ピッチ上にはワールドカップ(W杯)ブラジル大会代表が10人。34歳の遠藤をはじめ、主将の長谷部、内田が復帰した。勝利を求めた一戦で、日本は面白いようにゴールを重ねた。
経験が新布陣を支えた。中盤の底を長谷部が押さえ、遠藤は左右に流れて好パスを散らす。本田らとの連係も良く、武藤の良さも引き出した。
前半9分に遠藤のCKから吉田が先制点を決め、本田、遠藤と続いた。4点目は後半早々。遠藤が右に開いた本田にパスを出すと、本田は駆け上がる内田をおとりに使い、乾へ浮き球のクロス。縦に鋭く仕掛けながら前線の両サイドを有効に使った形は、一つの理想形だった。
これまでアギーレ監督はテストを重視して若手を多く起用したが、戦績はいまひとつ。「全員に刺さっているとげを抜くには勝利が必要」と結果重視へとかじを切り、2012年6月のヨルダン戦以来となる6ゴールを奪った。
アギーレ監督は合宿初日から3日間不在。戦術の浸透は滞り、戸惑いの声も漏れていた。W杯出場国のホンジュラスが物足りなかったとはいえ、大勝の結果はその不安をひとまず消し、自信回復につながった。ベテランを加えて、いかに強化を加速させるか。連覇を目指すアジア・カップへ向け、残すは1試合のみとなった。