集大成で虎の子の1点、つなぐ攻撃、締めは松田
日本シリーズでソフトバンクが頂点に、阪神を1-0で下す
秋山監督が10度、ソフトバンクナインの手によって宙を舞った。今季限りで退任する指揮官は、「本当に素晴らしい選手たち。みんなが一生懸命やってくれた」。声を上ずらせながら、たたえた。
リーグ優勝を決めた2日のオリックス戦でサヨナラ打した松田が、日本一を決める一打を放った。「今年最後のヤフオクドーム。監督を胴上げしたい」。強い気持ちが、気迫の適時打につながった。
八回、先頭の柳田が安打を放ち、明石の犠打、内川の安打で2死一、三塁。松田がフルカウントから捉えた打球は、メッセンジャーの足元をかすめ、中前へ抜けていった。
巨大な戦力を持ちながらも、犠打を絡めた攻撃で1点を奪いにいく野球は、まさに今季の集大成だった。監督は虎の子の1点を「チーム一丸となってつないで、こういう結果になった」と満足そうに振り返った。
レギュラーシーズンは9月に失速し、リーグ優勝を決めたのは最後の144試合目。クライマックスシリーズファイナルステージも第6戦までもつれこんだ。しかし、日本シリーズは第1戦こそ落としたが、そこから4連勝して強さを見せつけた。「これからも強いホークスであってほしい」と秋山監督。この日の勝利が、常勝ソフトバンクへの礎となることを願った。