大儀見・永里がW杯代表へ姉妹でゴール


なでしこがカナダに3-2で競り勝つ

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カナダ戦の前半、先制ゴールを決め、大儀見(右)と喜ぶ永里=28日、カナダ・バンクーバー(EPA=時事)

 来夏のW杯決勝が行われる人工芝ピッチが舞台。なでしこジャパンの姉妹がそろってゴールを決め、カナダに競り勝つ原動力となった。

 前半33分、妹の永里亜紗乃が代表初得点で均衡を破った。CKから相手のクリアボールに反応し、ほぼ正面からボレーで豪快にミドルシュート。「海外でああいうシュートは見てきたので、イメージは持っていた」。所属するドイツのポツダムで、レギュラーを奪った力を発揮しての先制点。前半は控えとしてベンチにいた姉、大儀見優季(旧姓永里)に駆け寄ると、抱き合って喜んだ。「この試合に懸ける思いを知っていた。個人的にもうれしいゴールだった」。学年でいえば一つ違いの姉が言った。

 オウンゴールで1-1となって迎えた後半32分、今度は大儀見が勝ち越し点を奪う。背後からのロングボールにやはりダイレクトで合わせ、第1戦に続く得点。「体が勝手に動いた」。妹に負けじと、エースらしい技ありのシュートだった。

 佐々木監督は、永里を「パンチ力がある。W杯代表に選ばれるため、ひたむきにやってきた部分ではナンバーワン」と手放しで褒めた。ベストに近いメンバーで臨んだ初戦とは違い、若手中心で力を試した第2戦。世代交代の遅れを課題としたなでしこだが、姉妹が刺激し合ったこの日は連続世界一への大きなアピールとなった。(バンクーバー時事)