池田勇太、耐えて日本一賞金王争いに名乗り


日本オープンゴルフで初の日本一、片山と小平振り切る

池田勇太、耐えて日本一賞金王争いに名乗り

優勝カップを掲げる池田勇太=19日、千葉CC梅郷コース

 耐えて日本一にたどり着いた。2位に3打差の首位スタートも、二つスコアを落として終わってみれば1打差の辛勝。「本当に厳しいゴルフだった」という苦しい一日になったが、最後まで辛抱して栄冠を手繰り寄せた。

 序盤から我慢を強いられ、何とかイーブンパーにまとめて迎えたパー3の16番でヤマ場が来た。5番アイアンのティーショットが飛び過ぎてグリーン左のバンカーへ入り、2打目もピンを狙えず右方向に打ってラフへ。3メートルのボギーパットが外れてダブルボギーをたたいた。

 最大のピンチ。それでも「1打リードしているから、まあいいや」と肝の座ったところを見せて慌てなかった。17番は8メートルのバーディーパットを30センチに寄せてナイスパー。18番もパーをセーブして逃げ切り、時にくじけそうになった自分の気持ちを最後までコントロールし、誇らしげに胸を張った。

 ビッグタイトル獲得で賞金ランキングは4位に浮上。初の賞金王が狙える位置につけ、「このタイミングで優勝できたから、もう1、2試合勝ちたい。欲だけは人一倍ある」。例年、秋に強さを発揮する選手会長が、終盤戦を盛り上げそうだ。