男子団体、「最高の日和、このメダルを礎に」


仁川アジア大会、近代五種で銀メダルを獲得

男子団体、「最高の日和、このメダルを礎に」

銀メダルを手に笑顔を見せる近代五種男子団体の日本チーム=3日、韓国・仁川(時事)

 雲一つない青空の下の表彰式。近代五種で男子団体銀メダルを獲得した4人が壇上に並び、両手を高々と挙げた。宮ケ原監督は「最高の日和です。日本の近代五種がこれから発展していくための礎をつくってくれた」と目を細めた。

 前日は女子団体で日本が銀メダル。続けとばかりに勢いをつけたのが、25歳の岩元だった。高校時代までは水泳部。自衛隊の近代五種の監督からスカウトされ、「未知の競技」を始めた。6年となり、技術、体力がついてきた。

 フェンシングを無難にまとめ、全体の7位タイでスタート。水泳は順位をほぼ維持し、「馬に助けられた」という馬術が1位で全体の5位に浮上。最後の得意のコンバインド(射撃・ラン)で3位に順位を上げた。

 「金メダルを狙っていたので、うれしいけれど、悔しさも大きい」。岩元は複雑な笑顔をつくった。先日亡くした愛馬の写真を胸に忍ばせて馬術に臨んだ。「気持ちが上がっていた。やっと世界と戦える力がついた」

 日本勢としては個人で初のメダルで、しかも団体は男女とも銀。監督によると、計画的な強化計画と周りの支援、2020年東京五輪開催決定も追い風となっている。

 「次はオリンピックのメダルが欲しい」と、岩元は自信を膨らませていた。(時事)