「ちょっと違った」、登坂絵莉に女王の重圧


実力通り金メダルは手に、「挑戦者の立場で」と自戒の念

「ちょっと違った」、登坂絵莉に女王の重圧

金メダルを手に笑顔を見せるレスリング女子48キロ級の登坂絵莉=27日、韓国・仁川(時事)

「ちょっと違った」、登坂絵莉に女王の重圧

レスリング女子48キロ級決勝、中国選手を攻める登坂絵莉(左)=27日、韓国・仁川(時事)

 他を寄せつけない強さで2連覇を遂げた世界選手権から2週間。48キロ級の登坂には、世界女王としての重圧があったのか。実力通り金メダルは手にしたが、「勝ち続けるのは難しいし、勝てば勝つほど試合の前の不安も大きくなる」。これまでと違った体験をした優勝だった。

 らしくなかったのは、1回戦で着用するシングレット(試合着)の色を間違えたこと。「緊張して、違うユニホームを着てしまった。慌てていたし、きょうはちょっと違うと思った」。短期間で2度の減量をした影響もあり、前日にはじんましんも出たという。

 自慢のタックルで得点はしたものの、失点が多かったのが反省材料だろう。「アジアはレベルが高いので、今回が本当の自分の実力だと思った。挑戦者の立場でいなくてはいけないと思った」。自戒の念を込めて振り返った。(時事)