米アカデミー名誉賞、宮崎駿監督に授与


日本人2人目の快挙、1990年の黒沢明監督以来24年ぶり

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アニメ映画監督の宮崎駿さん=2013年9月、東京都内(EPA=時事)

 アカデミー賞を主催する米映画芸術科学アカデミーは28日、アニメ映画監督の宮崎駿さん(73)にアカデミー賞名誉賞を授与すると発表した。映画界への長年の貢献をたたえる同賞を日本人が受賞するのは1990年の黒沢明監督以来24年ぶり2人目。11月8日に米ハリウッドで授賞式が行われる。

 宮崎監督は2003年に「千と千尋の神隠し」でアカデミー賞長編アニメ賞を受賞。06年の「ハウルの動く城」に続き、今年のアカデミー賞でも「風立ちぬ」で3度目のノミネートを果たした。宮崎監督は昨年9月に長編アニメ制作からの引退を表明した。

 宮崎監督は受賞を受けて「リタイアした人間に賞なんかいらないと本当は思ってますが、光栄です」とコメントを発表。授賞式に出席する意向を示した。

 名誉賞は1929年のアカデミー賞創設時に「特別賞」の名称でスタート。その後、名称や性格が変化しており、特定の外国語映画作品を表彰していた50年代に黒沢明監督の「羅生門」、衣笠貞之助監督の「地獄門」、稲垣浩監督の「宮本武蔵」が受賞した。現在は生涯の功績に対して個人を表彰している。

 今年の名誉賞は宮崎監督のほか、フランス人脚本家ジャン・クロード・カリエール氏と、アイルランド出身女優モーリン・オハラ氏の計3氏に贈られる。また、米歌手で俳優のハリー・ベラフォンテさんに人道支援活動を通じた映画界への貢献をたたえる特別賞を授与する。(ロサンゼルス時事)