横浜税関、引き揚げ者の通貨虫干し作業を公開
全国で26万人分の86万件が未返還、横浜税関は13万人分60万件を保管
横浜税関(横浜市中区)は6日、戦後に海外から引き揚げてきた人たちから預かり、保管している旧日本銀行券や軍票などを虫干しする作業を報道陣に公開した。職員が紙幣860束(1束100枚)、郵便貯金簿などを倉庫から出し、風を通した。
連合国軍総司令部(GHQ)が国内への持ち込みを禁止したり、引き揚げ者が現地の在外公館に預けたりしたもので、卒業証書や免許証、遺髪なども含まれている。
全国の税関では26万人分の86万件が未返還となっており、このうち横浜税関は13万人分60万件を保管。昨年は、照会があったうち75人分416件を返還した。同税関相談官室は「返還実績が年々減少しており、心当たりがある方は連絡を」と話している。