自宅でも「サングリア」、スペイン果実酒が人気
家庭向けとして定番化、新商品が続々
果物を漬け込んだスペインのワイン「サングリア」が、居酒屋だけでなく、自宅でも気軽に飲めるお酒として定番化しつつある。果物の甘い味わいは女性から支持が高く、ビール離れに悩むメーカーは、こぞって家庭向け新商品を売り出している。
サッポロビールは、3月に発売した「サングリア リコ」(720ミリリットル入りペットボトル583円)の年間目標を当初の1・5倍に上方修正するほど販売が好調。9月には発泡タイプの新商品の発売を決めた。今春からサングリアを輸入販売しているアサヒビールも、計画を大きく上回るペースの売れ行きだという。
この分野で先駆けのサントリーは「バルで飲んだサングリア」(300ミリリットル入り瓶409円)が人気商品。7月には赤と白に加え、ロゼワインがベースのピンクを発売し、品ぞろえを強化した。
サングリア人気の背景には「バル」と呼ばれるスペイン風居酒屋が東京都心を中心に増え、認知度が上がったことがある。サントリーの関連会社が運営する「ディプント」では4年前からサングリアを扱っているが、「1杯目から注文する人も多い」(店長)という。
居酒屋と違い、ビールメーカーが発売する「家飲み」用のサングリアには、果物そのものは入っていない。このため、各社は飲む際にカットフルーツを入れたり炭酸飲料を加えたりする自宅ならではの楽しみ方を紹介している。